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残尿感
こんな症状はありませんか?

• 排尿を済ませたのに、まだ尿が残っている感じがする
• トイレのあと、すっきりせず何度もトイレに行きたくなる
• 尿の勢いが弱く、出始めるまでに時間がかかる
• お腹に力を入れないと、最後まで尿を出しきれない
• 排尿の途中で尿が途切れる
• 排尿後、下着の中でポタポタと尿がもれる
• 日中も夜間もトイレが近い(頻尿・夜間頻尿)
• 残尿感に加えて、下腹部の張りや違和感がある
• 健康診断でPSAの数値を指摘されたことがある
• 「年のせい」と思って、すっきりしない状態を我慢している
ひとつでも当てはまる方は、自己判断で様子を見ずに、相武台メディカルクリニックへご相談ください。
残尿感とは

残尿感とは、排尿を済ませたあとも「まだ尿が残っている」「出しきれていない」と感じる状態のことです。実際に膀胱の中に尿が残っている場合もあれば、尿はほとんど残っていないのに残っている感覚だけがある場合もあります。
男性の残尿感は、膀胱の出口で尿道を取り囲む「前立腺」の変化が関わっていることが多く、特に前立腺肥大症が代表的な原因です。前立腺が大きくなって尿道を圧迫すると尿が出にくくなり、膀胱に尿が残ってしまうことで残尿感が生じます。
残尿感は、次のような排尿の症状と一緒に現れることがよくあります。
排尿症状(尿を出すときの問題)
尿の勢いが弱い、出始めるまでに時間がかかる、お腹に力を入れないと出ない、途中で途切れるなど、尿を押し出す段階で起こる症状です。うまく出しきれないことが、残尿感につながります。
蓄尿症状(尿を溜めるときの問題)
トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)、急に強い尿意を感じるなど、膀胱に尿を溜めておくことがうまくできない症状です。残尿があると膀胱にためられる量が減り、頻尿を招きます。
残尿感を「たいしたことない」と放置すると、背景にある病気が進行することがあります。原因を確かめることが大切です。
残尿感の主な原因
前立腺肥大症
前立腺は男性だけにある臓器で、膀胱の出口あたりで尿道を取り囲むように存在しています。正常な前立腺はクルミほどの大きさですが、加齢とともに少しずつ大きくなり、尿道を圧迫することで尿が出にくくなります。
前立腺肥大症は50歳頃から増え始め、シニア世代の男性にとても多く見られる病気です。尿の勢いが弱くなる・尿が出るまでに時間がかかるといった排尿症状のほか、残尿感・頻尿・夜間頻尿などを引き起こします。膀胱に尿が残るため、残尿感が続いたり、繰り返しトイレに行きたくなったりします。症状が進むと、完全に尿が出なくなる「尿閉」になることもあるため、早めの受診が大切です。多くの方は薬による治療で改善が期待できます。
前立腺がん
前立腺がんは、日本人男性のがんの中でも多い病気のひとつです。初期にはほとんど自覚症状がなく、がんが大きくなって尿道を圧迫するようになって初めて、残尿感・排尿困難・頻尿などの症状が現れます。そのため、症状で気づいたときにはある程度進行しているケースも少なくありません。
特に50歳以上の男性はリスクが高まります。血液検査でPSA(前立腺特異抗原)という数値を調べるだけでスクリーニングができるため、残尿感など気になる症状がある方はPSA検査も合わせて受けられることをおすすめします。早期に見つかれば治療の選択肢が広がります。
過活動膀胱
膀胱に尿がまだ少ししか溜まっていないのに、膀胱が勝手に収縮してしまう状態です。急に強い尿意を感じてトイレに駆け込む、間に合わずにもれてしまうといった症状を伴います。前立腺肥大症に合併して起こることも多く、排尿してもすっきりしない残尿感や、頻尿の原因になります。
神経因性膀胱
膀胱は脳や脊髄からの神経信号でコントロールされています。糖尿病による神経の障害、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経の圧迫、脳卒中・パーキンソン病などの神経の病気があると、膀胱がうまく収縮できず、尿を出しきれずに残尿感が生じたり、逆にもれやすくなったりします。
膀胱炎・前立腺炎
膀胱や前立腺に細菌が入って炎症を起こすと、残尿感のほか、排尿時の痛みや頻尿、尿の濁りなどを伴うことがあります。前立腺炎は男性に起こり、下腹部や会陰部(陰嚢と肛門の間)の違和感を伴うこともあります。炎症が原因の場合は、抗菌薬による治療が必要です。
尿道狭窄
尿道の内部が炎症・外傷・手術などの影響で傷つき、その跡が狭くなった状態です。尿の勢いが弱くなる・尿が細くなる・排尿に時間がかかるといった症状とともに、尿を出しきれずに残尿感が現れます。尿道が長い男性に多く見られ、放置すると尿閉に至ることもあります。
残尿感を放置すると
残尿感を「年のせい」と諦めてそのままにしていると、膀胱に尿が残った状態が続き、尿路感染症を繰り返したり、膀胱や腎臓に負担がかかったりするリスクがあります。前立腺肥大症では、症状が進むと突然まったく尿が出なくなる「尿閉」を起こすこともあります。
また、前立腺がんのように初期は症状が乏しい病気が隠れていることもあります。残尿感が続く場合や、徐々に悪化している場合は、早めに受診されることをおすすめします。
特に、尿が全く出ず下腹部が張って強い痛みがある場合や、高熱・激しい腹痛や背部痛を伴う場合は、すぐに受診してください。
残尿感の検査

問診と尿検査を基本に、必要に応じて超音波検査や血液検査を行います。いずれも体への負担が少ない検査です。
問診
残尿感の程度や経過、排尿の勢いや回数、生活習慣、服用中のお薬などを確認します。ご自身で気づいた尿の変化を、遠慮なくお話しください。
尿検査
尿路感染症・炎症・血尿・尿路結石などの有無を調べる基本的な検査です。痛みを伴わず、短時間で結果がわかります。
超音波(エコー)検査・残尿測定
体の外から音波を当てて、膀胱・前立腺・腎臓などの状態を画像で確認します。前立腺の大きさや、排尿後にどれくらい尿が残っているか(残尿量)を測定できるため、残尿感の原因を調べるのに役立ちます。放射線被曝がなく、体への負担が少ない検査です。
血液検査(PSA検査)
腎機能や炎症の程度に加え、PSA(前立腺特異抗原)を測定します。PSAは前立腺がんのリスクを確認する重要な指標で、採血だけで調べられます。50歳以上で残尿感など気になる症状がある方には、PSA検査を合わせて受けられることをおすすめします。
残尿感の治療
前立腺肥大症の場合
多くの方はお薬による治療で残尿感の改善が期待できます。尿道周囲の筋肉をゆるめて尿を出しやすくするお薬や、大きくなった前立腺そのものを小さくするお薬などが使われます。過活動膀胱を合併している場合は、膀胱の過敏な収縮を抑えるお薬を組み合わせることもあります。
お薬で十分な効果が得られない場合や、尿閉を繰り返す場合には、手術などの専門的な治療が検討されることもあります。その際は、患者さまの状態に応じて適切な医療機関と連携しながら対応します。
炎症が原因の場合
膀胱炎や前立腺炎など、細菌感染による炎症が原因の場合は、抗菌薬(抗生物質)を処方します。途中で服用を止めると再発や耐性菌のリスクがあるため、医師の指示通りに最後まで飲み切ることが大切です。
前立腺がんが疑われる場合
PSA検査などで前立腺がんが疑われる場合は、精密検査や専門の医療機関へのご紹介を行います。早期に見つかるほど、治療の選択肢が広がります。
日常生活で気をつけたいこと
就寝前2〜3時間は水分を控えめにすると、夜間のトイレが減りやすくなります。アルコールやカフェインは尿量を増やしたり膀胱を刺激したりするため、夕方以降は控えめにしましょう。トイレを我慢しすぎない、下半身を冷やさない、適度に体を動かすことも、排尿の調子を整える助けになります。時間を決めて排尿する、排尿後に少し間をおいてもう一度出す(二段排尿)といった工夫が役立つこともあります。
よくある質問
Q.残尿感がありますが、実際に尿は残っているのでしょうか?
残っている場合と、ほとんど残っていないのに感覚だけがある場合の両方があります。超音波検査で排尿後の残尿量を測ることで、実際にどれくらい残っているかを確認できます。原因を正しく調べることで、適切な治療につながります。
Q.残尿感は何歳ごろから多くなりますか?
男性では、前立腺肥大症が増え始める50歳ごろから多くなります。60歳以上になると、多くの男性が残尿感を含む何らかの排尿の悩みを経験するといわれています。年齢に関わらず、症状が続く場合はご相談ください。
Q.市販の薬で治りますか?
残尿感の原因はさまざまで、前立腺肥大症・炎症・前立腺がんなど、治療法が大きく異なります。市販薬で一時的にやわらいでも原因が治っていないことがあり、中には早期発見が大切な病気もあります。自己判断で様子を見ず、一度原因を調べることをおすすめします。
Q.恥ずかしくて相談しづらいのですが、大丈夫でしょうか?
ご安心ください。当院ではプライバシーや羞恥心に配慮した診療体制を整えており、男性生殖器や尿失禁など、人に相談しにくいお悩みにも日常的に対応しています。ひとりで抱え込まず、お気軽にお越しください。
相武台メディカルクリニック工藤院長から患者さまへ
相武台メディカルクリニックでは、残尿感をはじめとする男性特有の排尿の症状に、日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医が丁寧にご対応しています。尿失禁や男性生殖器など、人には相談しにくいデリケートなお悩みにも配慮し、プライバシーに配慮した診療環境を整えておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
残尿感は、原因によって治療法が異なります。「年のせい」と我慢しているうちに悪化したり、前立腺がんのように早期発見が大切な病気が隠れていたりすることもあります。気になる症状がありましたら、お早めにご相談ください。
この記事の監修者紹介
相武台メディカルクリニック院長「工藤 治」
日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医として、長年にわたり泌尿器疾患の診療に従事。前立腺がんや排尿障害、尿路感染症など幅広い分野に精通し、小児から高齢者まで男女問わず診療を行っている。思いやりと心のふれあいを大切にし、患者さまの生活背景にも配慮した医療を実践。プライバシーや羞恥心にも十分配慮し、安心して相談できる診療体制を整えている。